はじめに
こんにちは、株式会社 GUNCY’S の岡崎です。今回の記事では、MotionBuilder におけるアニメーションファイルの再生/停止操作および「テイク(Take)」の操作について解説します。モーションファイルを開いて操作を確認しながら進めていきましょう。
モーションファイルのインポート準備
- 前提として、モーションファイル(BVH形式など)が準備できていない方は、第1回「モデルデータの確認」などから導入方法をチェックすることをおすすめします。
- インポート先例:
C:\Tutorials\MBMotions\Bandai-Namco-Research-Motiondataset-master\…\dataset\Bandai-Namco-Research-Motiondataset-1\data
フォルダ内からdataset-1_bow_masculinity_001.bvh
を選択してインポート。
Transport Controls(再生/テイク制御)とは
「Transport Controls」はモーションの再生・停止・テイクの切り替えなどを行うコントロール操作パネルです。特にモーションの動作確認で頻繁に使う機能が揃っています。
テイクとは何か
- MotionBuilder における「テイク(Take)」は、一連のモーションデータをひとまとめに管理する単位。例として「歩行」「パンチ」などの動きを別々のテイクとして持たせることができます。
- Unityでいうところの AnimationClip に相当する考え方です。
再生/停止などの操作方法
操作 | 内容 |
---|---|
再生(Play) | テイク内のモーションを通常再生します。 |
逆再生 | 動きを逆順に再生します。設定次第で速度も変えられます。 |
停止 | 再生を止め、現在のフレームで止めます。 |
コマ送り | 1フレームずつモーションを進めて確認。細かい動きのチェックに有効。 |
最初/最後フレームへ移動 | テイクの最初または最後のフレームに一発で移動。 |
リピート切り替え | テイクが終わったあと自動で最初に戻るかどうかを設定できます。 |
ジョグ・シャトル/テイク切り替え/速度・フレームレート設定
- ジョグ・シャトル操作
Viewer画面でJ + 左ドラッグ
を使うことで、ドラッグ量に応じた再生速度で前後再生が可能。逆再生も対応。 - テイク切り替え
シーン内に複数のテイクが設定されている場合、プルダウンメニューなどから別テイクに切り替えることができます。テイクにモーションが入っていなければ、切り替えても静止状態(棒立ち)になることがあります。 - 再生速度切替
Transport Controls の操作パネル内にあるプルダウンなどで、再生速度を調整可能。通常再生より遅くまたは速くすることで動きの細部を確認したり演出調整に使ったりできます。 - フレームレート切替
fps(フレーム/秒数)を変更することで、表示・再生に影響が出ます。日常の動きの確認は見た目で十分ですが、リターゲット等での後工程を見据える際にこの設定に注意が必要です。
まとめと次回予告
今回の記事を通じて、MotionBuilder におけるアニメーション再生の基本操作とテイク(Take)の扱いを理解できるようになりました。テイク切り替え・速度設定・再生モードなどは、モーションデータを扱う上で頻繁に使われ、確認作業の精度に直結するものです。
次回は、「モデルとモーションのキャラクタライズ(Characterize)」の工程について解説されます。データを動かす準備が整っていれば、次回の記事でさらにステップアップできる内容です。
👉 記事全文はこちらからご覧いただけます:
Zenn 〖MotionBuilderチュートリアル〗第4回~アニメーションの再生・テイクについて~