はじめに
本記事では、プロシージャルモデルを使ったモデリングと、それを Unreal Engine 5 の Houdini Engine 経由で再構築する流れが紹介されています。モデルの柔軟性を確保しつつ、効率的にアセットを生成するワークフローがテーマです。
プロシージャルモデル構築の利点
- モジュール式の部品を組み合わせることで、同じモデルでもバリエーションを持たせたり、仕様変更に速やかに対応したりできる設計が可能。
- 建築物やプロップにおいて、パラメータ操作で形状・大きさが変えられるモデルは、複数シーンでの使い回しがしやすく、時間の節約になる。
ツールと実践の流れ
- Houdini でモジュール設計を行い、Procedural Tools を設定。窓、壁、装飾など汎用部品をパラメータ制御できるようにしておく。
- Houdini Engine を使って UE5 にモデルを持ち込み、ゲームエンジン側でプロシージャルな変形や配置の微調整を可能にする。
- Static Mesh への変換工程を挟みつつ、パフォーマンスやレンダリング負荷を考慮した最適化を行う。
柔軟性と制約のバランス
- 柔軟に対応するためにはモジュールの粒度を適切にすることが重要。細かすぎるモジュールは管理が大変、粗すぎると見た目の制約が出る。
- プロシージャル生成にあたっては、最終出力先(レンダー/ゲーム/映像用途など)によって許容されるポリゴン数・テクスチャサイズなど制約を予め定めておく。
チームでの共有・管理のポイント
- モジュール設計・命名規則を明確にし、仕様書としてまとめることでアセット作成者間の混乱を防ぐ。
- Houdini と UE5 間でのバージョンの互換性チェックや、エンジン側でのパラメータの暴れ(unexpected behavior)がないか確認しておく。
- プロシージャルモデルは試作 → テスト →フィードバック →修正をとめどなく繰り返すことで、汎用性と質を両立させる。
まとめ
- プロシージャルモデルを導入すると、制作の初期段階から仕様変更やバリエーション展開に強くなる。
- Houdini/Houdini Engine を活用することで、アセット制作の柔軟性および効率が向上する。
- ただしモジュールの設計・管理・最適化を怠るとコストがかかるため、計画的な設計とチームの共通認識が不可欠。